2008年04月17日
[コーヒー教室5 精製方法の違いについて:その1]
コーヒーは赤い果実がなります。
その果実から果肉などを取り除き、生豆にする工程を精製といいます。
その精製方法は生産国などによってさまざまです。
精製方法はコーヒーの味に大きく影響してきます。
今回は、この精製方法の第一段階
コーヒーの赤い実(コーヒーチェリー)からパーティメント(脱穀前の豆)
に加工するまでの工程について説明しましょう。
このパーティメントまでの工程を専門的には「ウエットミル」と言います。
現在は5つのやりかたがあります。
・アンウォッシュド(ナチュラル非水洗式)
乾燥式とも言われるこの方式は、イエメン、ブラジルなどに見られます。
一度に大量のチェリーを乾燥させる必要がある為
広大な平地と収穫時期が乾季で雨の心配がない場所に向いています。
収穫後の赤い実(チェリー)をそのまま広場に広げ天日で乾燥させます。
果肉が付いたままの乾燥ですので、少し時間が掛かります。
乾燥させた後、乾燥した果肉が付いたまま脱穀します。
複雑な香味、コクが特徴ですが、欠点豆の混入が気になるところです。
欠点豆(味に悪影響を及ぼす豆)を除去する為に「ハンドピック」という
作業を行います。これは人間の目で見て、悪い豆を一粒ずつ除去する作業です。
かなりの時間と労力を使います。
最先端の精製工場では黒い豆をコンピューター制御の機械を使って
エアーで飛ばす方法もありますが、最終段階でやはり人の目で確認します。
・ウォッシュド(水洗式)
中南米、アフリカ、アジアなどによく見られます。
栽培地が山の斜面で収穫後に果実を広げて干す場所がない
農園で必然的に取り入れられる方法です。
収穫したチェリーを水槽に入れ、水に浮いた枝、葉、未熟豆などを取り除きます。
その後水の抜き、チェリーを果肉除去機に入れます。
ここでも未成熟な硬い果実は果肉が取れにくい為、選別できます。
次に、パーティメント(脱穀する前の豆)に付いた粘液(ミューシレージという)を
取る為に、また水槽に入れ微生物などによる発酵分解作業を行います。
気温や水温で分解作業時間が変わりますが半日から~40時間程度とされます。
発酵に時間を掛け過ぎると発酵臭など味に影響が出てくるので
作業には熟練を要します。
その後水洗いをして天日乾燥させます。大型の乾燥機を併用する場合もあります。
そして脱穀へと進みます。
豆自体の外見がよく、青々としています。
澄んだ味わいが特徴で、果実味を感じます。
・セミウォッシュド(半水洗式)
上記のウォッシュドの発酵を行わず、ミューシレージを
遠心力、水圧、摩擦などを利用して取り除き、脱穀する方法です。
排水の環境汚染、作業の効率化などからウォッシュドからセミウォッシュドに
切り替える農園も増えてきています。
味はウォッシュドとナチュラルの中間くらいになります。
・パルプドナチュラル
ブラジルで始めた方法で、機械を使って果肉を除去し
粘液が付いたまま天日乾燥させる方法です。
そして脱穀をします。
・スマトラ方式
インドネシアのアラビカ種の精製方法です。
チェリーを手動の果肉除去機でパーティメントにして
粘液が付いたまま1日程度軽く天日乾燥させます。
水分値の高いパーティメントを脱穀。
脱穀後改めて天日乾燥させる方式。
生乾きの状態が長い為、マンデリンは生豆の色が濃く
一目で他の生産国との違いが判ります。
長くなりましたが、このような精製方法でコーヒーが作り上げられていきます。
次回のご注文時に、精製方法による味の違いを楽しんでみてはいかがでしょう?